EDの治療方法はいくつかあります。薬物治療では対応できない場合などに利用されているのがICI治療です。

ICI治療とその効果

ICI治療を解説する医者

病院で行ってもらえるED治療の方法で多いのはPDE5阻害薬を使った治療方法です。

サイクリックグアノシン1リン酸(cGMP)という海綿体の血管を広げる物質によって血液は海綿体へ流れ込み勃起は起こります。これとは反対に、ホスホジエステラーゼ5番(PDE5)という酵素がcGMPよりも増加するとだんだんと勃起状態から通常状態へと変わっていきます。

このPDE5がなんらかの原因でcGMPより優位な状態で勃起が正常に行われないのがEDの基本的なメカニズムです。ED治療薬とは、そのPDE5の働きを抑える効果で勃起を促すわけですが、PDE5阻害薬が無効な場合や薬自体を与えることが出来ない患者も中にはいます。

そういった場合に期待出来るのが、「ICI治療」なのです。

ICI治療とは「陰茎海綿体注射」とも呼ばれ、勃起のメカニズムとして重要な海綿体の血管を広げるための血管作動薬を海綿体へ直接注射するものです。聞く限り痛そうな印象を受けるかもしれませんが、実際には痛みはほとんど無いといわれています。

ICI治療で局部を注視する医者

流れとしては陰茎の左右に本来の注射のように消毒綿を使い拭きます。その後注射器を根元まで深く差し入れて薬剤を注入します。その後、注射部位を1分程圧迫して止血する、という腕などにする通常の注射となんら変わりはありません。

5分から10分ほど経てば勃起が起ります。直接注入している分、即効性もあるのが特徴です。持続は2~3時間ほどあります。

ICI治療の効果判定は視診かもしくは触診によって行われるということは覚悟しておきましょう。

ICI治療で用いられる薬剤はプロスタグランディンE1(PGE1)といいます。勃起作用を起こすのですが副作用が少ないというところから主流となっています。

海綿体に直接PGE1を注入するこの方法はED治療の中でも効果が高いとされており、EDの原因が骨盤内手術だった患者で59~90%、脊髄損傷の人で80%、糖尿病で75~92%。心因性であっても70%前後とかなり有効な効果が報告されています。

副作用が少ないとはいえ、全くないというわけでもありません。

ICI治療において最も報告されているのは局部の疼痛です。8~24%の患者にみられたそうです。けして多い数ではありませんが、そういった話もあるのだという事も知っておきましょう。また、皮下出血をうったえた人もわずかですがいたそうです。

とはいえ、どれも深刻なものでもなく、その発生率もけして高くないことから問題視するほどでもないでしょう。ただ、勃起が4時間を超えてしまうほど長く続くようであれば医師に相談するようにしましょう。